現在妊娠中の方、将来出産を考えている方、無痛分娩をやってみたいけど不安がある方のために、私が「無痛分娩」という選択に至るまでの事をまとめてみました。
情報を探している人に少しでもお役に立てば幸いです(^^)/
私的意見&体験記であり、決して「無痛分娩」を推奨するわけでも、もちろん逆に麻酔なしでの出産を否定するものでもないので、悪しからず・・・。
リスクや事故については十分に納得の上で、ご自身の選択で分娩方法を決定してください!
厚生労働省がまとめた「無痛分娩の実態把握」資料ー2018年
こちらを読むと現在の日本においての無痛分娩の実態がおおよそ分かります!
海外との比較もあって、表やグラフで分かりやすいですよ~
産科 婦人科 井槌病院 「無痛分娩の情報公開」
私が出産した産院の無痛分娩情報のページです。数字とともに、こちらの医院での無痛分娩の実績がとても詳細に紹介されていて、とても参考になります!私が出産した13年前と同じく、計画出産ではない無痛分娩のみを行っています。
無痛分娩の種類
さて、一口に「無痛分娩」と言っても方法は様々ですが、私の出産は、
「硬膜外麻酔」での無痛分娩です。
日程を決めて陣痛促進剤を使用する「計画無痛分娩」ではなく、自然に陣痛が始まるのを待ち、それから麻酔を入れる、「自然無痛分娩」でした。
腰にチューブ(硬膜外カテーテル)を挿入し、そこから麻酔薬を注入し下半身の痛みをとる、「無痛分娩」として今最も一般的な方法です!
無痛分娩いいかも?と最初に思った理由
出産後の母体の回復が早い
実家に帰らず東京で出産を考えていた当初、仕事で忙しいオットは当てに出来ない、何でも一人でやらねば・・!意気込んでいたため予後の良い無痛分娩に惹かれました。
海外では一般的な無痛分娩
欧米では「無痛分娩」という概念がないらしい。というのも、硬膜外麻酔での出産の方が一般的らしいので。盲腸の手術をする時は麻酔をするよね、出産の時はなんでしないの?という感覚らしいです。
痛いのは怖い
初産だし、会陰切開だとか鼻からスイカだとかオソロシイ話がたくさんあり、もちろん痛みに対する不安は大きかった妊娠中。
無痛分娩を体験した友だちから、かなり痛みが軽減されると聞いて、無痛分娩が気になっていました。

費用が高い?途中、無痛分娩はやっぱりいいや、と思い始めた理由
里帰り出産することになり、産後の心配がなくなったため
もともと体力温存が目的だったのだけど、実家に帰って出産することになり、出産後の事はあまり心配しなくてよくなった。それなら大丈夫かなー?普通に産む?
プラス10万円の費用がかかると聞いたため
妊娠中から産後まで何かと物いりなので、10万円は高い!・・と思った。
帰省後、急に無痛分娩を再検討し始めた理由
設備やご飯、それと人気だけで選んだ産院が、たまたま無痛分娩で有名な病院だったため
福岡で大人気の産院。ホテル並の施設、サービス、エステに豪華お料理などに目がくらんで選んだ産院だったのだけど、こんなオマケがついていたのは通院して、初めて知った。
思ったより安かった!費用はプラス3万5千円
私が出産した病院の無痛分娩費用は、普通分娩プラス麻酔費用の3万5千円。とても良心的でした!(※こちらは14年前の情報ですが、2019年現在は私の出産した医院の無痛分娩費用はプラス10万円とのことです。)
オットや実母が強力に無痛分娩をすすめてくれたので
夫や母親というのは無痛に反対する人が多いらしいが、なぜかウチはオットや母の方は「痛くないのだったら絶対無痛にしなさい!」と言ってくれた。母は自分がお産で苦労したらしいので。
オットは私が最初に「無痛分娩ってどう思う?」と聞いた時から、「10万かかっても30万かかっても、痛くないのならそれにした方がいいよ。僕は変わってあげられないからね」と言ってくれていた。うーんさすが我が自慢のオット。(・・・とのろけさせて頂きます。)

最終的に無痛分娩にしよう!と決めた理由
福岡の産院の院長先生の話がとっても説得力があったーリスクや事故の話
これに尽きます。妊娠中の「無痛分娩講習会」での話—
「お産は世の中に2種類、”自然分娩”と”帝王切開”しかない。無痛は”自然分娩”のさいに『痛みを取るか、取らないか』だけの問題。そしてその『痛みを取るか取らないか』は大した問題ではなく、本人の希望次第でどちらでも良いこと。」
リスクや事故についても、無痛分娩だからといって特に事故率が高いという数値が出ているわけでないと数字で見せてもらって納得したからです。
産科 婦人科 井槌病院 「無痛分娩の情報公開」
私が出産した産院の無痛分娩情報のページです。数字とともに、こちらの医院での無痛分娩の実績がとても詳細に紹介されていて、とても参考になります!私が出産した13年前と同じく、計画出産ではない無痛分娩のみを行っています。
陣痛促進剤は使わない無痛分娩
そしてこの産院は陣痛促進剤を極力使わない事で有名でした。
先生曰く「陣痛促進剤を使うか使わないかの判断の方が、麻酔を使うか使わないかの判断よりずっと難しい。」
↓絶対知るべき「無痛分娩」計画と自然の違い!こちらの記事も是非!

メリット・デメリットも確認
私が出産した病院では陣痛が自然に始まってから麻酔を入れ始める「自然無痛分娩」でした。そのせいでお産が急に進んだ場合には麻酔が間に合わない場合もあると、事前に説明を受けました。
あと、情報はあふれており、とっくに知っていたが、
- 麻酔をしても、もちろん意識ははっきりしている。
- いきむ感覚もある。
- データとしても何ら無痛分娩の危険性を表すものは無し。
- 予後が良い傾向にある。
- 余計な力みや恐怖心がないので、冷静にいきみをコントロールでき、分娩時間が短い傾向がある。
- 母子ともに負担がかからない。
などの説明も数字データや図説付きで、丁寧にあった。
さらに、院長先生の、口下手とも言える訥々とした語り口、滲み出る人柄、誠意ある内容などに惹かれて、講習会を終える頃にはすっかり気分は「無痛」。
その足で産院に向かい「無痛分娩」の予約をしました。
↓当日の詳しいお産の様子はこちらの記事で御覧ください(^^)/

実際に無痛分娩を体験してメリットとデメリット
メリットは体力も温存出来て予後も元気!
私は本当に良かったと思っている。
無痛分娩しか経験していないので、他と比べることは出来ないが、個人的には何ら悔いのない素敵なお産経験だった。
まず一番良かったのが、ムスコが産まれてくる喜びを、じっくりと味わえたこと。こちらにも書いたが、麻酔が効き始めてから産むまでの3時間ほどが、今までの人生で一番幸福な時間だった。
↓当日の詳しいお産の様子はこちらの記事で御覧ください(^^)/

痛みもなく、不安もなく、ただひたすらにムスコとの対面だけが楽しみな甘美な時間・・・。今思い出してもうっとりしてしまう。
そして実際、予後も大変良かった。これは個人差があると思うが、体力も精神力も消耗しきっていないので、出産翌日からずっと母子同室でムスコの面倒を見ることが出来、それも苦にならなかった。よく聞く筋肉痛などもなく、元気いっぱい。分娩時間も短かった方だと思う。
無痛分娩は本当に無痛なのか?
よくどれほど痛みがないのか??と聞かれるが、私の場合は麻酔が効き始めてからはまさに「無痛」だった。
麻酔が効くまで時間がかかってしまい、ベッドの上でのたうち回って、痛さの恐怖のあまりにベッドから起き上がって逃げ出そうとした私に助産師さんが、「お母さんになるんだから我慢しなさい!!」と一喝。はっと我に返って踏みとどまったのだけれど、いったいどこに逃げようとしていたのやら・・・苦笑
でもそれほど痛かった陣痛が、ある時ふとなくなった。まさに無痛でした。
その後は助産師さんや付き添ってくれた母と談笑しながら子宮口が開くのを待っていました。

無痛分娩出産後のこと 周囲の反応は?
「お腹を痛めて産んだ子でないと愛情が・・・」うんぬんの話。個人的にはナンセンスだと考えている。というか、ナンセンスだ!
お腹を痛めて産んだ我が子を虐待する人が絶えないのは周知の事実。逆に拾ってきた子犬でさえ我が子同様に愛情を注いで育てる人もいるわけで、人間の愛情とは「痛みで計るもの」では無いと信じています。当たり前だけど。
そしてこれも余談だが、無痛分娩について理解のない人がいるのも事実。
「無痛分娩で出産した」と言えば「まぁ・・・」と顔をしかめ「お産の痛みを経験しないなんて・・・」と、「痛みの美徳」について説く人が親戚に一人はいると思った方がよいです。
実際私も「母親として半人前」、「女として一度は経験したいと思わないの?」などと言われ、何とも思わなかったといえばウソになるが、だてに年も取ってないので(24,5歳の時に言われていたらショックだったかも。33歳での初産でした。)、適当に聞き流してました。
悪気は全くないと思われ、たいていは無痛分娩に対する不理解と無知から出る、デリカシーのない発言、と割り切る。(だってやむを得ない事情で帝王切開した人はどうなるのだ?!日本の帝王切開率は20%超なのに)笑って聞き流すくらいでの心づもりが一番ではないかと思いマス(^^)/

さて、結論として私の単純な考えを
お産は痛かろうが、痛くなかろうが、水中でも自宅でも立ち会いでもラマーズでも、とにかく何でも良いので、産む人の意向が最大限に尊重されるべきだと思う。
理由は言うまでもなく、母体がハッピーであることが、産まれてくる赤ちゃんに一番だから!それが最重要にして最大に価値あることです。
↓当日の詳細なお産の様子はこちらの記事で御覧ください(^^)/

↓絶対知るべき「無痛分娩」計画と自然の違い!こちらの記事も是非!
