子育て

無痛分娩は大きく分けて2種類ある!【自然無痛分娩】と【計画無痛分娩】ー絶対に知るべきこの違い

二人の息子を硬膜外麻酔の無痛分娩で出産したおりたかです

硬膜外麻酔による無痛分娩を選択する際に、「自然無痛分娩」なのか「計画無痛分娩」なのか、その違いをよく知らずに出産に臨む人が多い気がしています。

自然無痛分娩 or  計画無痛分娩

違いを知っていますか?

実際に私の周りでも、通っている産院から「うちはこの方法です」と言われて、違いも良くわからずそれを受け入れた人も多くいます。

どちらが良い悪いという話ではなく、出産する本人にこの違いを明確に知ってほしいと思い、このページを書いています。

「自然無痛分娩」は私が出産した10年以上前はまだやっている産院が少なかったようですが、今では少し増えた印象です。是非この2つの違いを知って、出産する病院選びのために役立ててください。




ずばり「自然無痛分娩」と「計画無痛分娩」の違いは?

実はこの二つの違いはすごく単純!
「子宮収縮薬(陣痛促進剤)」を使うか使わないかです。

自然無痛分娩は、自然な陣痛が来てから、麻酔を投与します。
計画無痛分娩は、いわゆる「計画分娩」で、あらかじめ出産日を決めて、麻酔を投与する前に、まず人工的に陣痛促進剤で陣痛を誘発します。

自然無痛分娩

自然陣痛が来てから硬膜外麻酔を開始する方法

計画無痛分娩

あらかじめ日程を決めて硬膜外麻酔下に陣痛促進剤を投与する方法

単純な違いですが、すごーく大きな違いだと思いませんか?

現在の日本における「無痛分娩」はほとんどの場合「計画無痛分娩」

現在の日本で硬膜外麻酔による無痛分娩を選択すると、ほとんどの場合それは陣痛促進剤を使っての「計画無痛分娩」となります。

それは全国的に麻酔医が不足している現状で、24時間常駐の産科麻酔医を確保できないからだと言われています。

 日本では、無痛分娩を選択すると、基本的に、子宮収縮薬(陣痛促進剤)を分娩誘発剤として使用して、平日の昼間にお産を誘導する計画分娩になります。無痛分娩を選択しても、計画分娩を試みない医療機関は全国でも数えるほどしか無いと思います。

https://www.asahi.com/articles/SDI201801282011.html
朝日新聞デジタル版apitalコラムより引用

なので無痛分娩を産院で相談すると、当たり前のように「それでは計画出産になります。いつ産みますか?」という話になるそうです。(友人談)

その際に、陣痛促進剤を使わない「自然無痛分娩」をやっている産院も探せばあることは、一切話に出なかったそうです。

不必要な医療行為ー陣痛促進剤

私の出産した医院では、一貫して不要な陣痛促進剤は使用しない「自然無痛分娩」だけを行っていました。私の出産は10年以上前の事ですが、HPをみると今もその方針に変わりはないようです。

当院は20年間一貫して、通年24時間対応で自然陣痛が来てから硬膜外麻酔を開始する方針としており、無痛にするために計画分娩を行ったことは一度もありません。陣痛誘発は、自然陣痛に比べると陣痛促進剤の使用などのリスクが加算されると考えているためです。陣痛誘発は医学的理由(前期破水や羊水過少など)のみで行っています。

井槌病院HPより引用
http://www.izuchi-hospital.gr.jp/painless-info.html

 「子宮収縮薬を使った分娩誘発や陣痛促進は、本来の陣痛よりも早めに陣痛を起こさせたり、本来の陣痛よりも強めたりするので、痛みが増す可能性がある。だから、無痛分娩をする」ということならば、最初から自然分娩をすれば無痛分娩は必要ないのかもしれません。また「痛みが不安で無痛分娩を選択するならば、子宮収縮薬によって分娩誘発や陣痛促進をします」という現在の日本の一般的な状況も、本末転倒しているような気がします。

朝日新聞デジタルapitalコラムより引用
https://www.asahi.com/articles/SDI201801282011.html?iref=pc_extlink

このように、ネットでの色々な情報をみる限り、無痛分娩のために不必要な医療行為=陣痛促進剤を使うことは、必ずしも推奨されることではないようです。

「計画無痛分娩」と「自然無痛分娩」には明白な違いがあります。

実は知らない人が多い、自然無痛分娩と計画無痛分娩の違い

私の出産はもう10年以上も前の事になります。今でもまだ出産の「主流」ではない無痛分娩ですが、10年以上も前は、無痛分娩を選ぶ人は今よりもっと少なく、珍しがられたものです。

2017年に実施したアンケートによると、全分娩中、無痛分娩は6%

私がなぜ「無痛分娩」をする事に決めたのかはこちらの記事で詳しくどうぞ!

The無痛分娩出産ー私が無痛を選んだわけ/メリット&費用は?現在妊娠中の方、将来出産を考えている方、無痛分娩をやってみたいけど不安がある方のために、私が「無痛分娩」という選択に至るまでの事をまとめ...

自分の出産から随分と時間がたち、最近になってこのブログを書くために最新の情報を色々探していて、10年経っても無痛分娩に関する状況はあまり変わってないのだなぁと感じました。

そしてやはり私が何よりも気になるのが

硬膜外麻酔による無痛分娩をひとくくりにして、どのサイトでも「自然無痛分娩」と「計画無痛分娩」の違いについて、あまり多く語られていない

という事です。

これは私が出産した10年以上前から変わっていません!

実際私の周りで無痛分娩を経験した友だちなどと話しても、その違いをよく知らずに無痛分娩をした人がすごく多くてびっくりしたものです。

私が出産した産院ではこの二つの違いをとても重要視されていて、事前に説明会が行われて、医院長先生自ら、詳しく説明をしてくださいました。

無痛分娩を考えている妊婦の皆さんには、この違いを知っておくことはとても重要だと私は思います!

無痛分娩のリスクー産院選びが最も大切な

最近も無痛分娩中の妊婦死亡のニュースなどが色々と取り上げられ、無痛分娩はやっぱりリスクが高いのか?と話題になっているのを目にしました。

しかしその明確な答えはネットでは見つけられませんでした。

2017年にやっと?厚生労働省が無痛分娩の実態把握や安全構築に向けた提言をまとめるため、研究班を立ち上げたそうだけど、まだ時間がかかるそうです。

私も自分が出産する時にも、そして最近もネットで情報を散々収集しましたが、はっきりと分かった事は

  • 無痛分娩時の事故は、分娩事故と麻酔事故の二つに分けられる
  • 分娩時に限らず、硬膜外麻酔をするという事は多少のリスクは伴う。
  • 経験を積んだスタッフや設備が整った医院での無痛分娩が最善のチョイス

と言う事でした。

とくに一番目の「無痛分娩の事故は、分娩事故と麻酔事故の二つに分かれる。分娩事故は無痛でなくても起きる。麻酔事故は盲腸の手術でも起きる。」という事で、とても納得しました。

安全な無痛分娩のために

厚生労働省の「無痛分娩の実態把握及び安全管理体制の構築について の研究」では、無痛分娩を行う各診療所や病院は、診療体制を整備の 上、情報公開をすることが望ましいと考え、そのための体制づくり を提案しています。無痛分娩を考える妊婦さんやご家族の皆さんは、 担当医と相談し、各施設の体制をよく理解した上で、分娩の方法を 選びましょう。

厚生労働省HPより引用
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000211831.pdf

結局は何よりも

信頼のおける病院を選ぶこと

が大切だと思います。

これは無痛分娩に限らず、どのような医療行為を受ける場合でも一緒だと思います。
事前の説明や方針について、明確な説明がある病院、医療機関を選びましょう。

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